導入事例
学校法人 東京理科大学 様
コンビニエンスストアでプリントできるCanDay Print for Bizで通学できない学生のプリント環境を整備。Boxとの連携でセキュアなプリントも可能に。
東京理科大学ではコロナ禍で大学に通学できない学生に対し、プリント環境を提供したいとして、CanDay Print for Bizを導入しました。全国約5万店舗のコンビニエンスストアで利用できること、Box上からそのまま印刷登録ができるという2つの要件を満たしていたことが導入の決め手となりました。
- ●導入ポイント ●導入効果
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- 1. コロナ禍で大学に通学できない学生にプリント環境を提供したい
- 2. プリントできるコンビニエンスストアが限られていると学生に負担がかかる
- 3. Boxからそのままプリントできない場合、ダウンロードの手間、情報分散によるセキュリティリスクが発生
導入の背景・課題
学内の情報インフラを一元管理
東京理科大学の学術情報システム部 情報システム課は、いわゆる企業の情報システム部に位置する部門。学内の情報インフラを一元管理するとともに、企画・開発・運用・保守まで携わっている。これまでもMicrosoft 365の導入、オープンソースで構築した学習管理システムLMS(Learning Management System)の導入、重要な学術資産の管理と安全なファイル共有を実現するためのコンテンツ・マネジメント・プラットフォーム「Box」の導入など、ITの面から大学全体の教育研究活動を支援してきた。
学術情報システム部 情報システム課 課長 松田 大氏は「セキュリティ対策の負荷、災害時も業務継続ができるBCP対策などの観点から、2020年の夏に学内にあったサーバールームを学外のデータセンターに移設。学内にサーバーはなくなりました。現在はオンプレミスとSaaSのハイブリッドで運用している状況ですが、将来的にはフルクラウド化を目指しています。」と語るなど、現在はクラウドの導入にも積極的に取り組んでいる。
コロナ禍における教育研究活動
そんな情報システム課に、大きな課題として降りかかってきたのがコロナ禍における教育研究活動支援。「緊急事態宣言もあって、今年度の授業は5月の頭から始まりました。もちろん、授業の形態はオンライン授業。ビデオ会議ツールによるリアルタイム授業と、設定時間に授業動画をBoxで配信する仕組みを、先生方と学生双方に用意するため、多くの時間と労力を割く必要がありました。」(松田氏)
オンライン授業が主体となり、学生が大学に通学できない状況が続くなか、教育サービスの低下も懸念された。特にクローズアップされたのがプリント問題だ。「教材やレポート、就職活動のエントリーシートなど、学生は多くの書類をプリントする必要があります。実際、本学では学生1人当たり1000枚までプリントできる環境を提供しており、コロナ禍以前はパソコン教室などでプリントする学生が多数いました。しかし、現在は入構できずパソコン教室を利用できないため、自前でプリントせざるを得ません。そこで、学生が大学のパソコン教室に来なくても手間やコストをかけずにプリントできる方法を検討することになりました。」(松田氏)
ベンダーの選定と評価
要件を満たしていたシーイーシー
施策として行き着いたのは、コンビニエンスストアのマルチコピー機でプリントできるサービスを提供すること。ベンダー3社をピックアップし比較・検討した結果、東京理科大学が求める要件を満たしていたシーイーシーのCan Day Print for Bizの導入を決めた。その2つの要件について、学術情報システム部 情報システム課 田畑 暢晃氏は以下のように語っている。
<主要3社のコンビニエンスストアを利用できる>
いつも利用している近所のコンビニエンスストアでのプリントはもちろん、印刷するコンビニエンスストアを選ばないサービスを求めました。つまり、コンビニエンスストア主要3社すべて利用できるサービスです。この要件を満たしていたのは、主要3社日本全国のコンビニエンスストア約5万店舗でプリントすることができるCanDay Print for Bizのみでした。
<Boxと連携できる>
Boxと連携できる唯一のサービスがCanDay Print for Bizでした。このBox連携のメリットは情報を外部に持ち出さずにプリントできること。BoxからそのままプリントできるCanDay Print for Bizなら、学生はダウンロードの手間、本学としては情報の分散というセキュリティリスクを抱える必要がありません。
さらに松田氏は「シーイーシーとは2019年にBoxのイベントで出会い、CanDay Print for Bizの話は伺っていました。その当時、Boxから直接プリントできるサービスとして注目はしていましたが、あらためて検討することで、CanDay Print for Bizは本学にとって重要な2つの要件を満たしていることが分かりました。」と語る。
導入後の評価
1カ月で約2,000人の学生が利用
プリントの課題を認識したのが5月、サービスを検討したのが7月だったが、オンライン授業の環境を整えることが最優先だったため、CanDay Print for Bizがスタートしたのは2020年10月1日となった。契約したアカウント数は2万人分。同校の全学生分にあたる。リリース前には公式ホームページのアナウンスのほか、学生向けポータルサイトからのお知らせで告知。これらにより「本学学生が自主的に発行している新聞会からも取材があり、『理科大生コンビニでのプリント無償化へ』という見出し紹介されました。これら告知の効果もあってか、利用わずか1カ月の間に2万人中10%、約2,000人の利用がありました。」(松田氏)
導入効果という点ではさらなる検証が必要だが、田畑氏いわく、学生はもちろん、情報システム課としても以下のように高く評価しているという。
<学生の評価>
学生のSNSを見ると『助かっています』という声がほとんど。これまで自腹でコンビニエンスストアの複合機でプリントしていた学生も大勢いたようですから、無料でプリントできるようになったことへの評価が高いですね。
<情報システム課の評価>
CanDay Print for BizはクラウドのSaaSとして提供されていますから、本学は運用・保守の必要はありません。Box連携も簡単に設定できました。本学に負担がないことが何より評価できるポイントです。さらにCanDay Print for Bizは、ハードウェアに依存しないアプリケーションという点でも高く評価しています。プリントする複合機のメーカーを問いませんから、ベンダーロックインを心配する必要がありません。今後もシーイーシーのこうしたマルチプラットフォームサービスには期待しています。
今後の展開と期待
シーイーシーの提案に期待
CanDay Print for Bizを利用するうえで、情報システム課ではシーイーシーにさらなる期待をかけている。「学内にいるときはコンビニエンスストアだけでなく、学内の複合機を出力先に選べると便利だと思います。また、学内には学生や卒業生が就職活動に必要な卒業証明書や成績証明書を印刷する自動発行機が設置されていますが、就活シーズンは行列ができることもあります。卒業生がわざわざ大学まで来るのも手間ですから、CanDay Print for Biz経由でプリントできるようになれば便利ですね。シーイーシーにはさまざまなソリューションがあると伺っていますから、前述した点も解決策があれば、ぜひご提案をお待ちしています。」(松田氏)
会社概要
「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」という建学の精神のもとに創立。「自然・人間・社会とこれらの調和的発展のための科学と技術の創造」を教育理念に掲げ、7学部31学科を擁する国内私学随一の理工系総合大学として発展。近年はデータサイエンス・IoT・AIなどの最先端技術と従来の専門分野を横断的に融合し、社会や産業の発展に貢献できる人材、次世代の科学技術イノベーションを創出できる人材の育成に注力し、大きな成果を上げている。キャンパスは東京の神楽坂、葛飾ほか野田(千葉県)、長万部(北海道)の4カ所。
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- ●商 号
- 学校法人 東京理科大学
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- ●本 社
- 〒162-8601 東京都新宿区神楽坂1-3
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- ●代表者
- 理事長 本山 和夫
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- ●学生数
- 18,948人(2020年5月1日現在)
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- ●学部
- 理学部第一部、理学部第二部、薬学部、工学部、理工学部、基礎工学部、経営学部
※記載の情報は取材当時のもので、閲覧時点には変更されている可能性があります。
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